学習障害について

学習障害とは?

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成人の学習障害

学習障害である人がそうと診断されるのは、主に幼児期のことです。
では成人は学習障害にはならないのかというと、必ずしもそうとは言い切れません。
・・・というより、学習障害を抱えている人はそのまま成人になると言った方が良いでしょう。
学習障害は病気とは違い完治させられるものではありません。
幼児期に学習障害と診断されたなら、成人を迎え、老後までも、学習障害とうまく付き合っていかなくてはならないのです。

しかし、学習障害は絶望すべき障害ではないということを知っておいてください。
学習障害は確かに苦労するでしょうが、努力によって乗り越えられる障害でもあります。

かの有名な俳優のトム・クルーズも学習障害でしたが、演技やセリフなどからはとてもそのようには感じられませんよね。
それは彼の工夫された勉強法や努力によるものです。
また、彼は学習障害を抱えながらもパイロットの免許さえ取得したほど。

その他、以前にも挙げたアインシュタイン、アンデルセン、ジョン・F・ケネディなども学習障害だったと考えられていますが、彼らもまたそうとは思わせない成果を世に残しています。
彼らの類まれな“努力”は、学習障害を抱える彼らのためにお釈迦様が与えてくださった希望だったのかもしれませんね。

学習障害を乗り越えるために何より大切なのは、彼らのような学習障害を抱えている本人の努力と、そして周囲の人々の理解とサポートです。
現在は学習障害にもだんだんと理解が深まってきているので、完治とまではいかなくても改善は可能となってきています。

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  • 学習障害(LD)と左利き

    学習障害(LD)と左利きには関係があるのではないかとする説があります。
    というのも、左利きや両手利きの児童の学習障害(LD)の割合が、右利きの場合と比べると多くなっているからです。

    「利き手」が存在するように、脳にも「利き脳」とも呼べるものが存在するそうです。
    脳内における言語機能は左脳に偏在しているのですが、右利きの人の95%は左脳優位となっています。

    一方左利きの人の場合は、言語機能が片側に偏ることはないと言われており、このことが脳の働きに違いが生じているいるとも考えられます。

    昔から左利きは子供の意思にかかわらず無理やり右利きに矯正されることが多くありました。
    社会生活においても、あらゆることが右利き用に作られていることが多く、左利きであると不便を強いられます。現在でも、駅の改札は右側から切符を入れたり、自動販売機のコイン入れも右側にあったり、右利きの人が使いやすいように設計されているものが多くあります。

    脳が左手を指示しているのに、親が子供に無理やり右手でやるように指示することがストレスとなり、それらが脳に悪影響を与えているとも考えられますが、実際のところはそれらが学習障害(LD)と関係しているのかどうかは分かっておりませんが、学習障害の人に左利きが多い、というのは確かだそうです。

    最近では、ユニバーサルデザインと呼ばれる設計が浸透しつつありますが、アメリカなどに比べて日本ではまだまだ遅れているように感じます。これからの動きに注目したいところです。

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  • 高機能自閉症

    学習障害(LD)と混同されがちなものに、「高機能自閉症」というものがあり、文部科学省による「高機能自閉症」の定義は以下のとおりです。

    『3歳位までに現れ、他人との社会的関係の形成の困難さ、言葉の発達の遅れ、興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。』

    一般の自閉症の場合、8~9割の割合で知的障害がありますが、高機能自閉症のケースでは知的障害が認められず、IQは標準あるいはそれ以上であることもあります。

    「高機能自閉症」と診断される判断基準は・・・

    (1.)知的発達の遅れが認められないこと
    (2.)以下の項目に多く該当すること
    人への反応や関わりの乏しさ、社会的関係形成の困難さ、言葉の発達の遅れ、興味や関心の範囲・種類が狭く特定のものにこだわること、その他の高機能自閉症における特徴に該当すること
    (3.)社会生活や学校生活に不適応が認められること

    と、されています。

    高機能自閉症は、学習障害(LD)や知的障害(mental retardation)がないため、日本の法律では障害児とみなされず、IQが高いので障害があるということを発見されにくくなります。
    またIQが高いにも関わらず、自閉症児にみられるような行動を起こし、周りが戸惑うことが多く、誰にも気づかれずに大人になってから分かるということもあるそうです。

    高機能自閉症は専門家に判断をゆだね、そうだった場合には周りの大人の理解がとても大切になります。

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  • アスペルガー症候群

    前回ご紹介した「注意欠陥多動性障害(ADHD)」と同様に、学習障害(LD)と混同されがちなのが、「アスペルガー症候群」です。
    アスペルガー症候群とは、自閉症の一種と言われており、高機能自閉症とアスペルガー症候群をまとめて「広汎性発達障害」と呼ぶ場合もあります。現在のところ、高機能自閉症とアスペルガー症候群との違いは、専門家の間では各々見解が異なり、明確な区分はないようです。

    アスペルガー症候群の人は、(1.)社会性、(2.)コミュニケーション、(3.)想像力の3つの障害が合わさっていると言われます。

    社会性の障害とは、人の気持ちを推測したりすることが苦手なことです。
    他者との意思の疎通が困難となり、孤独感にさいなまれやすくなります。

    コミュニケーション能力の障害とは、言葉は話せますが、一方的なことです。
    感情や情緒を表す言葉は苦手です。

    想像力の障害とは、大変限定された趣味を持ったり、変わったものをコレクションしたり、遊びの部分でかなりのこだわりを持ったりします。

    また視覚、聴覚等の感覚分野において、過敏になる、あるいは鈍感であるケースがあります。
    手先の不器用、動作の不器用など、字を書くのが苦手な場合もあります。こうした場合には学習障害が現れるケースもあります。

    アスペルガー症候群の人は、自分の興味の向くものにはとことんこだわり、異常なまでに調べ上げ、相当な知識を持ちます。
    こうした特徴から、社会的に活躍した人も多数存在し、プログラマーなどのような仕事に就く人も多く、かのビルゲイツもアスペルガー症候群だと言われています。

    アスペルガー症候群の人の場合、独特のこだわりをやめさせるのではなく、活かす方向で支えてあげるといいでしょう。

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  • ディスレクシアとは?

    学習障害(LD)の中で、一番研究の進んでいるのが、「ディスレクシア(dyslexia)」と呼ばれるもので、日本語では「失読症」とも呼ばれるものです。欧米ではかなり以前から研究されていましたが、日本ではまだまだ世間に認知されていないようです。

    ディスレクシアの症状は、文字を混同してしまったり(bとdや、pとb、ぬとね、いとり、など)、単語を逆から読んでしまったり、文章をすらすら読めず、文字を書いても鏡文字(鏡に写したように、左右逆向きの字を書いてしまうこと)といったことが挙げられます。
    また、単語の綴りを覚えることができなかったり、すぐに忘れてしまったり、話すのも大変ゆっくりであったり、理解が不十分だったりします。

    こうした症状が起きる原因は、まだはっきりと解明されておらず、研究はまだまだこれからといったところでしょう。
    アメリカの研究では、ディスレクシアの人の脳は、少し違った使われ方をしているのではないか、と言われており、遺伝も関係しているのかもしれないそうです。

    まだまだ社会的認知も低く、苦しい思いをしている方々が多いようです。
    しかし、ディスレクシアだからと言って、自分はできないんだ、と自尊心を失う必要はありません。

    ディスレクシアと診断された多くの方がいますが、いろいろな分野で活躍されている方も多くいます。ハンデがあるからこそ、逆に特定分野の能力が伸びた、ということもあるのかもしれません。

    政治家、芸術家や工学専門家、あるいは俳優、女優、画家など、数々の有名人の中に、ディスレクシアだという方がいらっしゃいます。
    ディスレクシアは、日本ではまだまだ研究が進んでいませんが、今後それらの研究が進めば、さらにこういった有名人が増えることとなるかもしれません。

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  • 学習障害の症例

    一概に「学習障害(LD)」と言っても症状やその現れ方は多岐に渡り、分類も困難なのが現状です。
    医者で、学習障害(LD)と診断されたとしても、「この子は本当に学習障害なのだろうか?」と確信をもてないのが本当のところではないでしょうか。

    いくつか学習障害の症例・事例をご紹介していきたいと思います。

    ・落ち着きがなく、じっと座っていることができない、授業中に集中して話を聞くことができない
    ・ぼんやりしていることが多い
    ・ひとりごとを言う
    ・集団行動を拒否する
    ・特定のものにかなりこだわり、融通がきかない
    ・かんしゃくを起こす、乱暴な態度を取る
    ・整理整頓ができない
    ・左右が理解できない、地図が読めない
    ・日時や場所の概念が理解できない
    ・鉛筆が持てない
    ・ボール蹴りがうまくできない
    ・よくつまずく

    また言語面や算数などについてこのような症状がみられる場合もあります。

    ・言語が不明瞭
    ・単語が覚えられない
    ・文章を文の順番通りに読むことができない
    ・文字が鏡文字になってしまう
    ・計算ができない
    ・記号の使い方がわからない
    ・数の概念が理解できない

    言語や算数が苦手な子供は、学習障害の中でも「ディスレクシア(dyslexia)」と分類されます。
    日本では、「難読症」「失読症」または「識字困難」とも言われ、LDの中では最も研究が進んでいます。

    周りの正しい理解がないために、いじめに遭い、自分を責め、最悪の場合自殺をしてしまうとことにもなりかねません。
    ここで紹介した症例はほんの一部の症例で、個人差があるので、学習障害が疑われる場合には専門家に診察を受けられることをおすすめします。

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